ある日、以前のバイト先のマスターから

「ギター壊れたんだけど、直せるか見てもらえるかい?」って言われて、
どこが壊れたんだろう?って、その現物を見に行ったら・・・
ネックが折れてる

マスター:「これ直せる?」
弦の張力がかかる重要な部分だから、人の楽器となると直せる保証はないなぁ・・・
Tomo:「これは専門のリペアマンに修理に出したほうが確実ですよ・・・


マスター:「そっかぁ、そんなにかかるかぁ・・・ じゃぁTomoにくれてやるから部品取りにでも使え」
Tomo:「えっ

(エレキギターの世界の二大ブランド:Gibson・Fender)
マスター:「壊れてるんだったら、置いててもしょうがないし」
Tomo:「マジでいいんですか?

ってGibsonギターがTomoのところに



シリアルナンバーからみると1996年製
そのわりに塗装にクラック(ヒビ割れ)が結構はいってるねぇ

以前のオーナーはどんな使い方してたんだろう

ぶつけまくるパンク系か?



ご覧のようにヘッドの裏でネックがパックリと割れちゃってます

ネック折れのジャンク品、このままだと置き物オブジェにしかならないから、自分の物になったんだったら自己責任でダメ元で挑戦

Tomo's Factoryに入院です

本来であれば、塗装はがし→ネック補修→接着→目止め→再塗装という工程をするんだけど、今の場所(自宅)では塗装まで出来るスペースがないから、傷口は残るけど塗装系は無しでやっていきます

まずは、以前の持ち主が修理を試みたであろう木工用ボンドらしき接着剤を剥がしていきます。

木工用ボンドでは直りませんから〜

リペアの世界で実際に楽器の木材部分の補修接着に使われてるのは、
膠(ニカワ)や、外国製のタイトボンド
膠は扱いづらそうだし・・・

タイトボンドは日本ではなかなか売ってないし・・・
同類の日本製品は無いしなぁ・・・
探してみたらありました


アメリカのタイトボンドをネット通販で入手
タイトボンドを接着面に塗りこみ

どれだけしっかり接着面を固着させるか=強度 になるので、
竹串を細工した工具で奥の接着面までしっかり塗りこみます
しっかり密着させるために、当て木をしてクランプで圧着



クランプで雁字搦めになってます

充分に乾燥させ・・・

くっついた〜


はずした部品を再取付


弦を張り

弦の張力に負けてないから成功したね

オクターブチューニングも狂ってたから、オクターブチューニングと弦高も調整

見事に復活


Gibson LesPaul SPECIAL

このギターに付いてるP-90ピックアップのタイプのギターは初めて弾いたんだけど、P-90ってこんな感じの音色がするのね

レスポールスペシャルが楽器として生き返りました

ラベル:音楽